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小川 修一*; 山口 尚登*; Holby, E. F.*; 山田 貴壽*; 吉越 章隆; 高桑 雄二*
Journal of Physical Chemistry Letters (Internet), 11(21), p.9159 - 9164, 2020/11
被引用回数:3 パーセンタイル:18.31(Chemistry, Physical)原子レベルで薄いグラフェン層は軽量であり、酸素などの腐食反応物質を直接ブロックする表面保護膜としての活用が提案されている。しかし、数十年という長期的な保護が望まれていることや、合成された実際のグラフェンには欠陥が存在するため、保護膜としての有用性は不明である。本研究では、酸素分子に運動エネルギーを与えることで、本来不浸透であるはずのグラフェンに対して、サブeVの運動エネルギーを持つ高速酸素分子では触媒的な浸透特性を示すことを実証した。この分子は熱分布のごく一部であるため、この暴露実験は数十年にわたる暴露を理解するための加速ストレステストとしての役割を果たす。グラフェンの透過率は、低速酸素分子と比較して2桁の増加を示した。また、グラフェンは、高速酸素分子が透過した後も、低速酸素分子に対する相対的な不透過性を維持しており、このプロセスが非破壊的であり、暴露された物質の基本的な特性であることを示している。
臼田 重和
日本原子力学会誌, 38(9), p.715 - 716, 1996/00
線を含む複数の放射線を弁別して同時計測する検出器 ホスウィッチについて、最近の開発状況を紹介する。ホスウィッチは、それぞれの放射線に対し選択的な感度を有し、かつ減衰時間が適当に異なる複数のシンチレータを組合わせて、波高及び波形弁別することにより同時計測する。この際、光学フィルターを用いて蛍光の透過特性を変えて波高及び波形を制御すれば、さらに優れた弁別が可能となる。透過特性制御により、シンチレータ利用の世界が広がることが期待される。本稿は、企画特集記事「放射線センシングの発展と将来展望-ベクレルによる放射線発見から100年-」の第3章、第2節として執筆したものである。
藤田 義夫*; 山本 幹彦*; 佐原 聡*; 寺村 政浩*
PNC TJ1277 95-002, 43 Pages, 1995/03
再処理事業等の本格化に伴って、今後核種等の長寿命核種を有意に含むTRU廃棄物の発生量増大が予想される。このため原子力委員会においてもその処方方策について検討が行われ、1990年代後半までに処分方法の目処を得るよう勧告がなされている。TRU廃棄物の処分方法を具体化する上では処分の長期安全性の評価が不可欠であり、このためには、考慮すべき現象の摘出、評価モデルの開発とデータの収集、モデルの妥当性の検証等からなる研究開発によって、処分後長期の安全性に影響する主要な現象を評価可能とする総合的安全評価手法の構築が必要である。そこで、本研究は上記の考え方に基づき、総合的性能評価手法の構築に必要な基礎データと各現象の重要度の指標を与えると共に、研究開発課題の明確化を目的として以下の範囲について調査、検討を実施するものである。(1)各種バリア構成物質に対する2相流データの収集(2)バリア構成物質に対する不飽和透過特性試験(3)処分場ガスの蓄積、及び不飽和移行に対する評価以上の調査検討により、TRU廃棄物処分への適用が考慮される代表的なバリア材料に対する2相流パラメータの一部についてデータを取得することができた。また、これらのデータを用いて2相流移行解析を実施し、ガスの種類による移行、蓄積挙動の相違を明かにした。
藤田 義夫*; 山本 幹彦*; 佐原 聡*; 寺村 政浩*
PNC TJ1277 95-001, 187 Pages, 1995/03
再処理事業等の本格化に伴って、今後核種等の長寿命核種を有意に含むTRU廃棄物の発生量増大が予想される。このため原子力委員会においてもその処分方策について検討が行われ、1990年代後半までに処分方法の目処を得るよう勧告がなされている。TRU廃棄物の処分方法を具体化する上では処分の長期安全性の評価が不可欠であり、このためには、考慮すべき現象の摘出、評価モデルの開発とデータの収集、モデルの妥当性の検証等からなる研究開発によって、処分後長期の安全性に影響する主要な現象を評価可能とする総合的安全評価手法の構築が必要である。そこで、本研究は上記の考え方に基づき、総合的性能評価手法の構築に必要な基礎データと各現象の重要度の指標を与えると共に、研究開発課題の明確化を目的として以下の範囲について調査、検討を実施するものである。(1)各種バリア構成物質に対する2相流データの収集(2)バリア構成物質に対する不飽和透過特性試験(3)処分場ガスの蓄積、及び不飽和移行に対する評価以上の調査検討により、TRU廃棄物処分への適用が考慮される代表的なバリア材料に対する2相流パラメータの一部についてデータを取得することができた。また、これらのデータを用いて2相流移行解析を実施し、ガスの種類による移行、蓄積挙動の相違を明かにした。
吉田 浩; 小西 啓之; 勝田 博司; 成瀬 雄二
J.Less-Common Met., 89, p.429 - 436, 1983/00
被引用回数:58 パーセンタイル:96.39(Chemistry, Physical)パラジウム合金膜法は、核融合炉燃料精製系に適用が検討されているものの一つであり、本研究はその可能性を調査するために膜の透過特性への不純物の影響を測定したものである。実験は実際の運転条件を考慮して、120~1300kPa、313~853Kの範囲で行なった。多元系(Pd-25wt%Ag、Au、Ru)合金について、10~10000ppmの濃度範囲でCH、NH、CO、CO、Nを含む水素は水素透過特性に被毒などの影響を与えないことが確認された。真空ポンプ油によって汚染された膜は透過係数の低下を生じるが、空気中でのベーキングと水素還元処理によって容易に回復される。(活性化処理)パラジウム拡散器内では、パラジウムの触媒作用による化学反応も観測される。
吉田 浩; 小西 哲之; 勝田 博司; 成瀬 雄二
JAERI-M 82-013, 21 Pages, 1982/03
核融合炉燃料精製法としてパラジウム合金膜法の適用可能性を検討したものである。実験では国産の多元素合金膜Pd-Ag(Au・Ru)を使用し、不純物としてはプラズマ排ガス中に含まれると予想されているNH、CH、CO、CO、O、N等に着目した。操作温度、圧力は実機の設計データを得る目的から、夫々700K及び120~1200kPaを選定した。この実験において、多元系合金膜の被毒現象は全く認められないことから、パラジウム膜法がプラズマ排ガスを対象とした精製プロセスに使用できる見通しを得た。なお、この合金膜が真空ポンプ油蒸気により汚染された場合にも簡単な復活処理(空気ベーキング)により容易に元の透過性能に回復できることを確かめた。パラジウムの触媒作用により種々の化学反応が生ずること、その生成物による被毒作用のないことなども実証された。